弁護士はサービス業というだけでいいのか?~私が独立開業をした理由~

弁護士は従前から「先生」と呼ばれています。

「先生」であるが故に依頼者の方に対しても、まるで「生徒」に接するかのように偉そうな態度をとってしまう。いや、実際に偉そうにする。これでは、お客様に対して法的サービスを提供する者として失格だ。だから、お客様に対して、サービスを提供する者として接し、お客様のご要望に沿い、説明責任を果たすことが、弁護士競争時代においては必要不可欠だと言われています。

 

私自身、他業種(銀行員)から、この業界に入り、はや10年以上が経過しましたが、確かに、新人のころは、サービス業という側面を意識していない弁護士が多々いたように思います。特に和解の場面などにおいて、相手方のベテラン先生が依頼者の方を「説得」するというよりは「説諭」するような場面に遭遇すると、サービス業という側面がわかっていないなぁとよく感じたものでした(新人のくせに偉そうにといわれてしまいますが。)。

しかし、今は、若い弁護士を中心にサービス業であるという点はある程度いきわたっているというか、「先生稼業」では食べていけないということなのか、サービス業であるという点がかなり意識されるようになってきました。弁護士を利用するお客様にとって競争激化の良い面が出ているのだと思います。

私自身もこのような考え方には大いに賛成です。

 

ただ、弁護士業は、他のサービス業と異なります。

それは、裁判の場面では、特に「結果」が求められるからです。

言い換えれば、勝たなければいくらサービスをよくしたとしても無意味になってしまうことがあるのです。弁護士の場合、いくらお客様に対して迅速対応、丁寧な説明等を心がけても、肝心の裁判・交渉の結果が伴わなければ意味がありません。極論すれば、サービスが悪くても「勝てば官軍」、サービスが良くても「負ければ賊軍」となるわけです。サービス業であるという面は大事なことではありますが、一側面に過ぎないわけです。お客様も、訴訟案件の場合、当然、結果を求めているわけで、「腕」の良い弁護士に依頼したいのは当然です。

 

ところが、この「腕」の点は、サービス業であるという点と比較して、広告にもしにくく(してはいけない!)、お客様には分かりづらいですし、客観的な指標もありません。例えば、迅速対応であれば「即日対応」、説明責任であれば「裁判の経過報告は期日当日に作成して発送」などと言えますが、裁判の勝率は和解で事件を処理することもありますし、元々の事件の「筋」の問題もあり(初めから容易に勝てる事件というのも少なからずあります。)、一概に計数的に出せるものではありません。

ですから、言葉は悪いですが、サービス業であるという側面に対して、この勝てる弁護士であるか否かの部分はいくらでも誤魔化しがききます。例えば、負けた場合の典型的な言い訳は、「事件の筋がわるかった。」、「担当している裁判官が悪かった。」等々、私自身も決して使ったことがないとは言えないフレーズがすぐに思い浮かびます。

 

しかし、私自身、本音のところは言い訳などしたくはありませんし、勝てる事件を勝てたからといって恩着せがましく説明などはしたくありません。

やはり、率直に腕が良い弁護士として評価されたいという思いがあります。

ここが、他のサービス業にはない醍醐味ではないでしょうか。

そして、サービス業であるという側面ではなく、「腕」がよいという弁護士本来の能力もこれからの大競争時代、問われないわけがないはずです。それが「士業」というものではないかと考えるわけです。

先日、高等裁判所の事件で是非勝ちたい事件がありましたが、完敗という結果でした。結果の報告時には、頑張ってくれましたとお客様からお声がけいただきましたが、お客様の期待に沿えなかったのは私自身であり、結果を残せなかった点、月並みですが、悔しくてたまりませんでした。

私としては、サービス業であるという点も初心を忘れず今後も心がけていくつもりですが、弁護士稼業も10年を経過して、お客様から「勝てる弁護士」「腕の良い弁護士」と評価されるようさらに飛躍していきたいと思い、これまでの環境から、シビアに結果を問われる独立開業という道を選んだ次第です。

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