埼玉第一法律相談シリーズ①離婚原因その12~離婚訴訟で敗訴してしまったら~

 このコラムの中でどのような理由があれば離婚することができるかというテーマでいくつか例を挙げてお話ししています。

 繰り返しになりますが、裁判離婚を認めてもらうためには、「法律上の離婚原因」があることを主張し、その主張を裏付けるような証拠を提出して、裁判所に「証拠上認められる事実からすれば、法律上の離婚原因があるから離婚は認める」と判断してもらう必要があります。

 しかし、実際には、特に「法律上の離婚原因」の一つである「婚姻を継続し難い重大な事由」については、個々の事案ごとに証拠の存在やその評価によって認められる事実も異なりうるものであり、裁判官によっても判断が分かれる可能性があり、離婚が認められるか否か確実とは言えないケースが少なくありません。

 そのようなケースであれば、ご相談いただいた際に、その見通しを説明させていただいているのですが、そのとき、「離婚の裁判(訴訟)を起こして敗訴してしまった場合(離婚の請求が認められなかった場合)、その後ずっと離婚をすることができないのですか。」というご質問をいただくことがあります。

 この点について、離婚の裁判(訴訟)等の手続きについて定めている人事訴訟法という法律では、「人事訴訟の判決・・・が確定した後は、原告は、当該人事訴訟において請求又は請求の原因を変更することにより主張することができた事実に基づいて同一の身分関係についての人事に関する訴えを提起することができない。」(25条1項)と定められています。

 これによると、離婚の裁判(訴訟)の中で主張していた事実(理由)のみならず、その中で主張することができた事実(理由)により、再び、離婚の裁判(訴訟)を起こすことができないということになります。

 例えば、性格の不一致から家庭内別居状態であったという事実を主張して離婚を求めて裁判を起こしたものの、離婚が認められなかった場合、実は、言葉の暴力もあったなどという事実を主張して新た裁判を起こすことはできないということになります。

 したがって、離婚の裁判(訴訟)で敗訴してしまった場合、すぐに離婚を求めて裁判(訴訟)を起こすことができません(訴えが却下されるということになります。)。

 それでは、どれだけ時間が経っても離婚ができないのかというと、必ずしもそうではありません。

 敗訴の判決が言渡された後に何らかの事情が変わった場合には、再度、離婚の裁判(訴訟)を起こして、その変わった事情を主張することで、離婚を求めることができると考えられます。

 具体的には、敗訴してしまった後、何ら交流のない別居生活が数年間に渡って続いたため、再び離婚を求めるというような例が考えられ、そのような場合であれば、再び、裁判(訴訟)を起こすことができ、離婚が認められる可能性はあります。

 したがって、離婚が認められるか否か確実とは言えないケースであっても、敗訴してしまうと一生涯離婚が認められないということにはなりませんので、離婚を強く希望される場合は手続きを進めるべきではないでしょうか。

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